
特定の部位にだけ汗をかくのは、全身の汗腺が弱っている
汗は体温調節や代謝に欠かせない現象で、うまく汗をかけないと、体の中に熱がこもってしまい、命の危険にさらされます。
ですから、汗をかくこと自体は良いことなのですが、顔だけに汗をかくというのは問題です。
本来、人間の体には200万~500万個の汗腺があり、そのすべてが体温調節のために汗を分泌しています。
ところが最近は、常に温度調節されているエアコンの効いた室内で生活している人が多く、全身の汗腺が休眠状態になってしまっているのです。
また、全身の汗腺のほとんどが機能低下していても、心臓に近い顔やワキ、首周りの汗腺は活動を続けていることが多く、汗が集中しやすい状態になっています。
顔を洗った後などいつもびしょびしょになってしまう人は、多汗症という病気の可能性があるので、専門医に相談してみましょう。
全身にまんべんなく汗をかくように、汗腺を鍛える
例えば、手足や脇の汗を止めたい場合は、ボトックスを注射することで可能ですが、顔の汗は皮膚と筋肉が一体化しているため、ボトックスを注射して止めることはできません。
そのため、他の部位の汗腺を正常に働かせる訓練をする必要があります。
特に有効なのは、毎日きちんと湯船に浸かって温まることと、適度な運動です。
また、必要以上に汗をかく人は、発汗をコントロールする自律神経が乱れている可能性があります。
自律神経はストレスや過度の緊張、睡眠不足などで乱れるので、なるべくストレスのない毎日を目指しましょう。
汗をかいたらタオルで拭き、その際は決してこすらないようにしましょう。
汗をそのままにしておくと、肌に刺激を与え、肌荒れの原因になりますので、すぐに拭くようにしてください。
汗が汗の出口に詰まり、汗が肌の中にとどまって「あせも」の原因になることも
ゴシゴシこすると刺激になるので、清潔なタオルで優しくなでるように拭き取りましょう。
体用の汗拭きシートで顔を拭くと刺激になることがあるので、顔用のシートを使うのがベターです。
まとめ
夏に冷房を使わないのは危険なので、熱いお風呂に入ったり、室内で適度な運動をして汗腺を鍛えましょう。